Meltdown / Spectre に対応した Raspberry Pi 向け CentOS 用 Real-Time Kernel を検証してみた。
■テスト手法とか
基本的には初回と同様に実施。
■Cyclictest を使って実際にテスト
・Cyclictest の実行
次のように実行。
なお、出力結果をリダイレクトで残して後程集計に使った。
Priority 90
Interval 200
Loops 50000
で設定。
# cyclictest -p 90 -m -c 0 -i 200 -n -v -q -l 50000 > `uname -r`_tuned.log
・測定結果
Kernel 4.9.68 + チューニング
T: 0 ( 1118) P:90 I:200 C:50000 Min:5 Act:6 Avg:6 Max:18
Kernel 4.9.76 + チューニング
T: 0 ( 898) P:90 I:200 C:50000 Min:5 Act:5 Avg:5 Max:18
Real-Time Kernel 4.9.68 + チューニング
T: 0 ( 943) P:90 I:200 C:50000 Min:7 Act:7 Avg:7 Max:15
Real-Time Kernel 4.9.76 + チューニング
T: 0 ( 1045) P:90 I:200 C:50000 Min:7 Act:7 Avg:7 Max:13
■実行結果を絵にしてみた
・レイテンシー分布図
4.9.68 の時と比べると、4.9.76 のほうは収束値は良くなっているように見える
ただ、誤差の範囲と言えば誤差の範囲だけど。
極端に悪化はしていないことが分かった。
・レイテンシーサマリ
4.9.13 の時よりも収束がよくなっているからか、さらに尖がったグラフになってる。
・レイテンシーサマリ拡大
4.9.13 の試験時にも書いたけど、Real-Time Kernel でなくても、ブレが少なくなってるのを再確認することができた。
Real-Time 性能的には、4.9.68 も 4.9.76 双方あまり差はなさそう。
まあそりゃ RT60 と RT61 だしそうだよね。
■感想
今回の大規模パッチにおける Real-Time 性能への影響は見られなかった。
しらんけど。
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